2013年10月18日

新巻 『カルヴァンと旧約聖書 カルヴァンはユダヤ人か?』 (カルヴァン・改革派神学研究所叢書「改革教会の神学」1) 

2013年10月25日(もうすぐ!)
教文館より カルヴァン・改革派神学研究所編
『カルヴァンと旧約聖書―カルヴァンはユダヤ人か?』が出版されます!
(教文館HP)

2009年、日本キリスト教会カルヴァン・改革派神学研究所の主催で、スイスのチューリヒやドイツ・東フリースラントのエムデンから三人の先生方が招かれ、「カルヴァン生誕500年記念講座(カルヴァン500)」が開かれました。本書はその報告・記録・反響を集めたものです。わたしも、実務委員として関わらせていただいた経緯から、セミナーの準備と研究の報告として、カルヴァンの詩篇解釈に関する一文を書かせていただきました(報告というにはちょっと長くなりましたが…)。個人的にも、「生涯の研究テーマ」となるだろう主題のひとつを与えられたきっかけの講座でした。すばらしい講演をしてくださった先生方、ワークショップに参加し生き生きとした議論をご一緒に楽しんだ出席者の方々、出版のために長く労された研究所と教文館の皆様への感謝を覚えつつ、待ちに待った出版のお知らせをとても喜んでいるところです。

以下 帯より 「2009年にカルヴァン生誕500年を記念して、全国で開かれた講演や説教を収録。現代ドイツ語圏におけるカルヴァン・改革派研究の第一人者が、歴史の深みと信仰の魅力を存分に語る。カルヴァンの旧約聖書解釈の他にも、当時のジュネーヴの出版事情や、教会における音楽や建築、倫理の問題など、多岐にわたる主題を取り扱う。カルヴァンの信仰と思想を現代に受け継ぐための道しるべ。」

以下 目次

はじめに 「カルヴァン生誕500年記念講座」開会挨拶 南純

第1章 「カルヴァン500」へ
1 セミナー報告 カルヴァンと旧約聖書 大石周平

第2章 「カルヴァン500」
1 プログラム
2-1~3 礼拝説教 P.オピッツ/W.シュルツ/A.ラウハウス
3-1 主題講演 カルヴァンの旧約釈義 P.オピッツ
3-2 協力講演(1) 出来事と公共性 W.シュルツ
3-3 協力講演(2) ジュネーヴ詩篇歌と旧約釈義 A.ラウハウス
4 ワークショップ 詩篇46篇と138篇について P.オピッツ
5-1 神学校特別講義 改革教会と旧約聖書 A.ラウハウス
5-2 教文館特別講義 改革教会の教会建築と礼拝にとって持つ意味 A.ラウハウス

第3章 「カルヴァン500」から
1 「カルヴァン500」に出席して 大住雄一
2 カルヴァンにおける礼拝と社会倫理の結びつき 菊地純子

編者あとがき 菊地信光
学術社団「カルヴァン・改革派神学研究所刊行会」規約

以下 帯裏面より
「日本にある教会が、カルヴァンの詩篇理解を知ることで得られる益は大きいと思われる。私たちのこの地での歩みは、具体的な守りと力に囲まれているとは言えず、常に不安定に揺れ動く少数者の群れとしての歩みだと言わざるを得ないからである。カルヴァンが亡命者の唯一の避け所とした神のみ言葉により頼むことは、私たちの文脈でも確認されなければならない。それは、聖書の源泉から溢れるものを汲み出すという喜ばしい仕事を通してのみなされることである。(本文より)」